請負業者賠償責任保険はいくら?一人親方の保険料は年間3万〜15万円が目安

2026/08/26

 

「工事中に工具を落として通行人にケガをさせた」「作業中に施主の建物を壊した」といった事故では、数百万円から数千万円規模の損害賠償責任を負うことがあります。会社の資金や一人親方の生活を守るために検討したいのが、請負業者賠償責任保険です。

 

一人親方の年間保険料は、3万円〜15万円程度が一つの目安です。ただし、これはACCELへの相談例をもとにした目安であり、一律の定価ではありません。

業種、年間の完工高・売上高、支払限度額、自己負担額、特約、事故歴などによって変わり、実際の保険料は個別見積もりで確定します。

 

この記事では、保険料を決める4つの要素、現場で確認したい特約、保険料を適正に抑える方法を解説します。

「安いけれど必要な事故が補償されない」という失敗を防ぐため、見積書で比べるべきポイントも確認しましょう。

 

先に結論を言うと、一人親方の保険料は年間3万円〜15万円程度が目安です。

同じ業種・同じ売上規模でも、補償内容や保険会社の引受判断によって金額が変わるため、支払限度額、自己負担額、作業対象物や借用物の補償、引き渡し後のPL補償まで条件をそろえて見積もりましょう。

請負業者賠償責任保険とは?一人親方や協力会社にも必要な理由

請負業者賠償責任保険は、請負工事や作業の遂行中に起きた事故、または作業のために所有・使用・管理する施設の不備などにより、第三者の身体や財物に損害を与え、法律上の損害賠償責任を負った場合に備える保険です。

たとえば、工事用資材が落下して通行人にケガをさせた場合や、足場が倒れて第三者の自動車を壊した場合などが基本補償の対象例です。商品によっては、損害賠償金だけでなく、損害防止費用、緊急措置費用、争訟費用、事故対応に必要な費用なども補償されます。

一方、自分や従業員のケガ、工事中の建物・資材そのものの損害、引き渡し後に施工結果が原因で起きた事故は、請負業者賠償責任保険の基本補償だけでは対応できないことがあります。労災保険、建設工事保険、生産物賠償責任保険(PL保険)などとの役割分担が必要です。

 

「元請けが保険に入っているから不要」とは限らない

元請けの保険に協力会社(保険約款上の「下請負人」)が含まれるかどうかは、保険商品や契約条件によって異なります。記名被保険者の下請負人を一定の範囲で被保険者に含める商品もあるため、「元請けの保険は絶対に使えない」とも、「元請けが加入していれば自分の保険は不要」とも一概にはいえません。

確認すべきなのは、次の点です。

  • 自分または自社が保険証券上の被保険者に含まれるか
  • 対象となる工事、作業場所、保険期間に漏れがないか
  • 協力会社同士の事故など、被保険者間の賠償が補償されるか
  • 作業対象物、支給材、借用・レンタル品が補償されるか
  • 元請けの支払限度額を複数の業者で共有する契約か
  • 事故後の責任関係や求償権の取り扱いがどうなるか
  • 元請けから自社名義の加入証明書を求められていないか

元請けの保険で補償されない工事を請け負う場合や、自社名義の加入証明が必要な場合は、自分の契約を用意する必要があります。加入前に元請けの担当者と保険代理店へ確認し、口頭説明だけでなく証券、明細書、特約の内容まで確認しましょう。

代表的な事故例

保険会社の公式案内では、次のような事故が補償例として示されています。

  1. 工事用資材が落下し、通行人にケガをさせた
  2. 足場が倒れ、第三者の自動車を壊した
  3. 作業対象の壁に穴を開けた、レンタル工具を壊した
  4. 引き渡し後に施工結果が原因で漏水した

事例を見るときの注意点
「工事に関係する事故」がすべて同じ保険で補償されるわけではありません。事故が起きた時期、壊した物との関係、作業中か引き渡し後かによって必要な保険・特約が変わります。

一人親方は年間3万〜15万円が目安|保険料が変わる理由

ACCELへの相談例では、一人親方の請負業者賠償責任保険は年間3万円〜15万円程度が目安です。ただし、誰にでも当てはまる全国一律の相場ではなく、作業内容や補償条件によってこの範囲を下回る場合も上回る場合もあります。

年間の工事をまとめて補償する包括契約では、直近の完工高・売上高などをもとに保険料を計算する商品があります。一方、特定の工事だけを補償する個別契約では、工事の内容、請負金額、工期などが判断材料になります。完工高が小さくても最低保険料が設けられていたり、作業内容によって個別審査になったりするため、実際の金額は見積もりで確認しましょう。

一人親方の保険料目安
年間3万円〜15万円程度。業種・作業内容、売上高、支払限度額、自己負担額、特約、事故歴などで変動し、個別見積もりで確定します。

自社の料金を確認するときは、次の条件をそろえ、複数の支払限度額で見積もりを依頼しましょう。

見積もりでそろえる条件確認するポイント
対象工事と算出基礎実際の作業内容、工種別の完工高・売上高、個別契約なら請負金額と工期
支払限度額対人・対物の金額、1事故あたりと保険期間中の上限
自己負担額事故ごとに自社が負担する金額。高くすると保険料が下がる場合がある
特約・関連補償作業対象物、借用物、支給材、地盤崩壊、引き渡し後のPL補償など
被保険者の範囲元請け、協力会社、一人親方をどこまで含むか
保険期間・支払方法年間包括か個別契約か、月払い・分割払いの可否と割増の有無

 

たとえば、対人・対物1億円、3億円、5億円の3案を作り、自己負担額と特約を同じにすれば、限度額を上げたときの保険料差を比較できます。見積書の金額だけでなく、補償条件も同じ表にまとめることが重要です。

請負業者賠償責任保険の保険料が決まる「4つの要素」

同じ「請負業者賠償責任保険」という名称でも、見積額は会社ごとに異なります。主に次の4つの要素が保険料を左右します。

① 直近の確定した「完工高・売上高」

年間包括契約では、直近の会計年度で確定した完成工事高や売上高を保険料の算出基礎とする商品があります。工事量が増えるほど事故に遭遇する機会も増えると考えられるため、完工高・売上高が大きいほど保険料は高くなる傾向があります。

ただし、すべての商品が同じ数字を使うわけではありません。請負金額、作業人数、工事件数などを用いる場合もあります。見積もりを依頼するときは、決算書だけでなく、工種別売上や今後の受注予定も整理しておくとスムーズです。

売上が増減している時期は、前年実績を使うことで現在の事業規模と保険料にずれを感じることがあります。更新時に使われた算出基礎と、契約終了後の精算の有無を確認しましょう。

② 作業リスクに応じた「業種区分」

保険会社は、工事の種類や作業内容に応じてリスクを評価します。内装、大工、電気、塗装などと比べて、高所作業、掘削、水や火の使用、大型重機の使用、地盤や埋設物への影響がある工事は、保険料が高くなる場合があります。解体工事は周辺建物や第三者への損害が広がる可能性もあるため、条件が厳しくなる傾向があります。

建設業許可上の業種名だけで判断されるとは限りません。たとえば「管工事」でも、新築建物内の配管と、道路を掘削する工事では事故の種類が異なります。実際の作業内容、売上構成、最大規模の工事を正確に伝えることが重要です。

③ 補償の「深さ」|支払限度額・自己負担額・特約

対人・対物の支払限度額を高くするほど、一般に保険料は上がります。また、作業対象物、支給財物、借用財物、地盤崩壊、工事遅延などの特約を追加すると、補償範囲が広がる分、保険料も増える傾向があります。

支払限度額は「1億円なら十分」と金額だけで決めるのではなく、元請けとの契約条件、現場周辺の建物・交通量、想定される最大損害、会社の自己資金を踏まえて検討します。対人事故では損害が高額化する可能性があるため、1億円、3億円、5億円など複数の条件で保険料差を確認すると判断しやすくなります。

自己負担額を高くすれば保険料を抑えられる場合がありますが、小規模事故の負担は増えます。事故時に無理なく支払える金額かを先に確認しましょう。

④ 事故歴と「割引・個別の引受判断」

過去の事故件数や保険金支払額、安全管理の状況は、引受条件や保険料に影響することがあります。事故が少ない会社でも、自動的に一定率が割り引かれるとは限りません。割引の名称、適用条件、割引率は保険会社や商品、審査時期によって異なります。

見積もり時には、過去3年から5年程度の事故履歴、再発防止策、安全講習の実施記録、作業手順書、ヒヤリハットの管理状況などを整理しましょう。安全管理を具体的に説明できれば、事業の実態に合った条件を検討してもらいやすくなります。

カバー力を高める「重要特約」と「他の保険との違い」

基本補償の対人・対物賠償だけでは、現場で頻繁に扱う物が補償対象外になることがあります。とくに、作業対象物、借りた物、支給された資材は、見積書で補償の有無を確認したい項目です。

現場で確認したい代表的な特約・オプション

  • 作業対象物・管理財物に関する補償
  • 借用財物・リース・レンタル財物の損壊補償
  • 支給財物損壊補償
  • 工事遅延損害補償
  • 地盤崩壊危険に関する補償

これらは一般的な呼び方であり、すべての保険会社が同じ名称・内容で提供しているわけではありません。また、特約を付けても、故意、契約上加重された責任、自動車の所有・使用・管理に起因する事故、対象外地域での事故などは補償されない場合があります。必ず重要事項説明書、約款、特約条項を確認してください。

請負業者賠償責任保険と「他の保険」との違い

保険の種類主に守る対象主な補償時期事故の具体例
請負業者賠償責任保険第三者(通行人、施主、他人の財物)工事・作業中工具を落として通行人にケガをさせた
建設工事保険工事中の建物や資材工事中建設中の建物が火災や台風で損壊した
生産物賠償責任保険(PL保険)第三者(施主、建物利用者など)引き渡し後施工ミスが原因で配管から漏水した
労災保険(特別加入を含む)自分自身・職人の身体業務中・通勤中高所作業中に足場から転落してケガをした

 

「誰が被害を受けたか」「何が壊れたか」「事故がいつ起きたか」の3点で整理すると、必要な保険を判断しやすくなります。実際には複数の保険が関係する事故もあるため、事故が起きたら自分だけで補償可否を決めず、速やかに代理店へ連絡してください。

請負業者賠償責任保険を適正に安くする4つのコツ

保険料を安くすること自体が目的になると、必要な補償まで削ってしまいがちです。事故後に「対象外だった」と気づくことがないよう、次の順番で見直しましょう。

① 団体割引を利用できるか確認する

建設業団体、事業者団体、商工会議所などを通じた団体契約では、一般契約より保険料を抑えられる場合があります。ただし、割引率は団体・商品・加入条件によって異なり、団体の会費が必要なこともあります。

団体契約を比べるときも、保険料だけでなく、被保険者の範囲、対象工事、支払限度額、自己負担額、必要な特約がそろっているかを確認してください。団体制度で選べる補償が自社の現場に合わない場合は、一般契約のほうが適切なこともあります。

② 不要な特約を見直し、限度額と自己負担額を適正化する

保険会社や代理店から提示されたセットプランに、自社では使わない補償が含まれていることがあります。リース・レンタル品を一切使わない、海外工事を行わないなど、事業実態と明らかに合わない特約は見直しの候補です。

ただし、「今まで事故がなかった」という理由だけで特約を外すのは危険です。事故の発生頻度が低くても、起きたときの損害が大きい補償があります。過去の事故ではなく、現在受注している工事と今後受注する可能性のある工事を基準に判断しましょう。

支払限度額を下げる前に、元請けが求める最低条件と最大損害を確認します。保険料差が小さいなら、限度額を維持したほうが合理的な場合もあります。

③ 同じ条件で複数の保険会社を比較する

請負業者賠償責任保険は、保険会社ごとに業種の評価や商品設計、引受条件が異なるため、同じ希望条件を伝えても見積額に差が生じることがあります。

比較するときは、各社に同じ条件を伝えましょう。安い見積もりだけ支払限度額が低い、作業対象物の補償がない、自己負担額が高いという状態では、正しい比較になりません。比較表を作り、次の項目を横並びにします。

  • 年間保険料と支払方法
  • 対人・対物の支払限度額
  • 自己負担額
  • 対象工事・対象地域・保険期間
  • 被保険者の範囲
  • 作業対象物、借用物、支給材、地盤崩壊などの特約と、引き渡し後のPL補償
  • 事故受付と代理店の支援内容

料率や引受方針は変わることがあるため、更新時にも事業内容と補償条件を確認しましょう。ただし、毎年の切り替えが常に有利とは限りません。事故対応の継続性や手続きの負担も含めて判断します。

④ 保険料の経費処理を正しく行う

事業のために支払う請負業者賠償責任保険の保険料は、一般に法人では損金、個人事業では必要経費として扱われます。適切に処理すれば課税所得の計算に反映されますが、保険料そのものが値引きされるわけではありません。

複数年分を前払いした場合の計上時期や、事業と私生活の両方に関係する契約の按分などは、契約・支払条件によって判断が変わります。具体的な勘定科目や処理時期は、税理士や税務署へ確認してください。

一人親方は労災保険の特別加入と処理が異なる点に注意
国税庁の案内では、一人親方本人が負担する労災保険の特別加入保険料は、社会保険料控除の対象に含まれます。請負業者賠償責任保険の事業上の保険料と同じ感覚で処理せず、加入形態と負担者を確認しましょう。

横浜で請負業者賠償責任保険を比較・加入するならACCELへ

請負業者賠償責任保険は、見積金額だけを見ても自社に合っているか判断しにくい保険です。工種別売上、作業内容、元請けから求められる条件、借用物・支給材の有無などを整理し、補償条件をそろえて比較する必要があります。

横浜の総合保険代理店ACCEL(アクセル)は、建設業の保険見直し・選定・管理を支援しています。地域密着の相談窓口として、事故時のアドバイスや書類作成、加入証明書の発行などにも対応しています。

取扱保険会社の中から事業内容に合うプランを比較

ACCELの推奨販売方針では、損害保険会社5社としてAIG損害保険、あいおいニッセイ同和損害保険、Chubb損害保険、損害保険ジャパン、共栄火災海上保険を案内しています。建設業向けページでは、このうちAIG、損保ジャパン、Chubb、あいおいニッセイ同和の4社を比較できるとしています。

なお、ACCELの現在の推奨保険会社はAIG損害保険で、他の取扱保険会社の商品を希望する場合は担当者へ申し出る方針です。相談時には「複数社で比べたい」「この特約を付けた条件で比較したい」と希望を具体的に伝えると、補償内容と保険料の違いを確認しやすくなります。

「Active Care」で事故を未然に防ぎ、中長期のコストを抑える

ACCELのサービス紹介で案内している「Active Care(アクティブケア)」は、事故が起きてから保険金を請求するだけでなく、事故を未然に防ぐための取り組みです。取引先保険会社と連携し、自動車安全講習や労働安全講習を提案しています。

事故を防げれば、自己負担額、工事の中断、取引先への対応、信用低下など、保険金だけでは取り戻しにくい損失を減らせます。無事故実績や安全管理が将来の引受審査で考慮される可能性もありますが、安全講習を受ければ必ず割引になるわけではありません。保険料の削減だけでなく、「事故を起こさない現場づくり」の一環として活用することが大切です。

ACCELは保険提案に加え、経理・IT業務の効率化、一般的な節税方法の案内、経営事項審査の点数シミュレーションなども行っています。保険単体ではなく、会社の経営課題をまとめて相談したい建設事業者にも適した窓口です。

まとめ

一人親方の請負業者賠償責任保険は、年間3万円〜15万円程度が目安です。ただし、料金は完工高・売上高、業種区分、支払限度額・特約、事故歴や引受判断によって変わります。誰にでも当てはまる一律の相場ではなく、自社の保険料は個別見積もりを取るまで確定しません。

見積もりを依頼する前に、次の順番で準備しましょう。

  • 工種別売上と実際の作業内容を整理する
  • 元請けが求める支払限度額と加入証明の条件を確認する
  • 作業対象物、借用物、支給材、引き渡し後の事故など必要な補償を洗い出す
  • 支払限度額、自己負担額、特約をそろえて複数案を比較する
  • 事故対応や安全支援を含めて代理店を選ぶ

最安値だけを選ぶと、必要な特約が外れていたり、被保険者の範囲が足りなかったりする可能性があります。保険料と補償内容を同じ表で比較し、「自社が実際に起こし得る事故に使えるか」を確認することが重要です。

横浜周辺で「現在の保険料が妥当か知りたい」「一人親方でも加入できるプランを比較したい」「元請けから加入証明を求められた」とお悩みなら、ACCELへご相談ください。

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※本記事は一般的な情報提供であり、特定商品の勧誘や法律・税務上の助言ではありません。保険料・補償内容等は契約条件により異なります。契約前に重要事項説明書・約款等をご確認ください。

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