建設業の自然災害リスクとは?台風・地震に備える保険対策
2025/09/16
建設業の自然災害対策では、工事中の建物や資材、重機・工具、第三者への損害を分けて保険を確認します。
台風の風による損害が対象でも、洪水や地震による損害まで同じ条件で補償されるとは限りません。
特に建設現場は資材や足場がむき出しの状態であるため、強風や揺れの影響を受けやすく、被害が発生しやすい環境にあります。
万一の災害が起きれば、工期の遅れや多額の修繕費用、さらには第三者への損害賠償につながることもあります。
建設現場で起こりやすい自然災害リスク
(1)台風による被害
足場の倒壊
仮設ハウスの破損
資材の飛散による近隣住宅・車への損害
大雨による浸水や土砂崩
特に台風シーズン(7月~10月)は、強風と豪雨が重なりやすく、被害が集中します。

(2)地震による被害
施工中の建物の損壊
足場やクレーンなど仮設物の倒壊
資材落下による第三者へのケガ
地盤の変動による基礎部分の損壊
地震は突発的に発生し予測が難しいため、被害規模が大きくなる傾向にあります。

建設業で起こりやすい損害の具体例
現場資材の損害
台風で鉄骨や木材が雨に濡れ使用できなくなる。工事物件の破損
施工中の住宅の屋根が飛ばされる。第三者への損害
足場が倒れ、隣家の車を壊してしまう。従業員や通行人のケガ
強風で資材が飛び、怪我人が出る。
工事中の建物・資材は工事保険、第三者への法律上の賠償責任は賠償責任保険、従業員の業務上のケガは労災保険や民間の労災上乗せ保険など、損害を受けた対象によって確認する保険が変わります。
自然災害に関する補償条件も、それぞれの契約で確認しましょう。

自然災害に対応する保険の種類
1)建設工事保険(工事保険)
- 補償範囲:契約で対象とした施工中の建物・工事用材料・仮設材など。工具や重機は別の補償が必要な場合があります。
- 対象例:強風で建築中の建物が損傷した、対象の工事用材料が流された場合など。ただし、水災の補償が付いているか確認が必要です。
- ポイント:工事現場の所在地、対象物、水災の有無、保険金額、自己負担額。現場外の資材置場も対象か、契約先に確認しましょう。
地震・噴火・津波による損害は、通常の工事保険では対象外となることがあります。
「地震特約を付ければ必ず補償できる」とは限らないため、引受けの可否と条件を個別に確認してください。
(2)請負業者賠償責任保険
補償範囲:工事現場で第三者に与えた損害
対象例:足場が倒壊し近隣住宅に損害を与えた、通行人がケガをした
ポイント:自然災害が原因でも「予見できた危険への備えが不足していた」と判断されると、業者の責任になることがあります
(3)動産総合保険(現場機材向け)
- 補償範囲:契約で対象とした重機・工具などの損害。機材の種類や保管・使用状況によって条件が異なります。
- 確認する事故:強風による転倒や水災による浸水。動産総合保険でも、水災の補償に特約が必要な商品があります。
- ポイント:自社所有かレンタルか、保管中・作業中・運搬中のどこまでが対象か、自己負担額と支払限度額。
重機の契約確認については、重機保険の選び方でも解説しています。
保険を活用する際の注意点
免責金額の確認
自然災害補償は免責(自己負担)が設定される場合があります。万一の際に想定外の負担が生じないよう、事前に金額を把握しておきましょう。
地震補償は特約で追加する必要あり
地震補償の引受条件を確認:地震・噴火・津波は対象外となることがあります。補償の追加が可能か、対象物や限度額に条件があるかを確認します支払いの判断は事故原因と契約条件による
「防げた事故だった」という理由だけで、一律に不払いになるわけではありません。故意・重大な過失・法令違反などの免責条項と、事故の原因・状況に照らして保険会社が判断します。
施工管理の不備
足場の固定不足
台風接近時の放置
など「防げた被害」とみなされると、保険金が減額または不払いになる可能性があります。

保険とあわせて行いたいリスク対策
(1)台風前の点検・養生
- 足場・養生シートは現場責任者の指示に沿って点検し、必要に応じてシートの折りたたみなど倒壊防止措置を行う
- 資材を倉庫に収納
- 仮設トイレやハウスを固定
(2)地震に備えた安全対策
クレーンや重機の転倒防止措置
仮設足場の強度確認
資材の高所放置を避ける
(3)従業員教育の徹底
緊急時の避難経路を共有
台風接近時の作業中止ルールを明確化
災害時の初動マニュアルを作成

まとめ
建設業において自然災害は避けられないリスクですが、適切な保険加入と日頃のリスク対策で被害を最小限に抑えることが可能です。
工事保険:施工中の建物や資材を守る
賠償責任保険:第三者への損害に備える
動産総合保険:重機・機材の損害をカバー
これらを組み合わせて備えることで、突発的な災害にも安心して対応できます。
特に日本は地震や台風が多発する国です。保険の見直しを後回しにせず、今の契約内容が本当に十分かどうかを定期的にチェックすることが大切です。

👉現在の補償を確認したい方は、保険証券と、工事現場・資材置場の所在地、主な工事内容、所有・レンタル機材の一覧をご用意ください。ACCELでは、事業内容に合わせて、対象物や自然災害の補償条件を確認するご相談を承っています。
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