自然災害に備える!「台風・地震」建設現場の保険対策

建設業に携わる皆さまにとって、台風や地震といった自然災害は避けられないリスクです。

特に建設現場は資材や足場がむき出しの状態であるため、強風や揺れの影響を受けやすく、被害が発生しやすい環境にあります。万一の災害が起きれば、工期の遅れや多額の修繕費用、さらには第三者への損害賠償につながることもあります。

建設現場で起こりやすい自然災害リスク

(1)台風による被害

  • 足場の倒壊

  • 仮設ハウスの破損

  • 資材の飛散による近隣住宅・車への損害

  • 大雨による浸水や土砂崩

特に台風シーズン(7月~10月)は、強風と豪雨が重なりやすく、被害が集中します。

 

 

(2)地震による被害

  • 施工中の建物の損壊

  • 足場やクレーンなど仮設物の倒壊

  • 資材落下による第三者へのケガ

  • 地盤の変動による基礎部分の損壊

地震は突発的に発生し予測が難しいため、被害規模が大きくなる傾向にあります。

 

 

 建設業で起こりやすい損害の具体例

  1. 現場資材の損害
    台風で鉄骨や木材が雨に濡れ使用できなくなる。

  2. 工事物件の破損
    施工中の住宅の屋根が飛ばされる。

  3. 第三者への損害
    足場が倒れ、隣家の車を壊してしまう。

  4. 従業員や通行人のケガ
    強風で資材が飛び、怪我人が出る。

こうした損害は「工事保険」や「賠償責任保険」で備えることができます。

 

 

 自然災害に対応する保険の種類

1)建設工事保険(工事保険)

  • 補償範囲:施工中の建物・資材の損害

  • 対象例:台風で資材が流された、地震で工事中の建物が壊れた

  • ポイント:火災・落雷・爆発・風災・水災・盗難など広い範囲を補償

※ただし地震による被害はオプション特約が必要な場合があります。

(2)請負業者賠償責任保険

  • 補償範囲:工事現場で第三者に与えた損害

  • 対象例:足場が倒壊し近隣住宅に損害を与えた、通行人がケガをした

  • ポイント:自然災害が原因でも「予見できた危険への備えが不足していた」と判断されると、業者の責任になることがあります

(3)動産総合保険(現場機材向け)

  • 補償範囲:重機や工具などの機材の損害

  • 対象例:クレーンが強風で転倒した、発電機が浸水した

  • ポイント:工事用機械は高額なため、修理・買い替えのリスクに備えられます

 保険を活用する際の注意点

  1. 免責金額の確認
    自然災害補償は免責(自己負担)が設定される場合があります。万一の際に想定外の負担が生じないよう、事前に金額を把握しておきましょう。

  2. 地震補償は特約で追加する必要あり
    標準契約では地震・噴火・津波は補償外となることが多いため、必ず地震特約の有無を確認してください。

  3. 保険金が下りないケースもある

  • 施工管理の不備

  • 足場の固定不足

  • 台風接近時の放置

    など「防げた被害」とみなされると、保険金が減額または不払いになる可能性があります。

 

 保険とあわせて行いたいリスク対策

(1)台風前の点検・養生

  • 足場・シートの固定を強化

  • 資材を倉庫に収納

  • 仮設トイレやハウスを固定

(2)地震に備えた安全対策

  • クレーンや重機の転倒防止措置

  • 仮設足場の強度確認

  • 資材の高所放置を避ける

(3)従業員教育の徹底

  • 緊急時の避難経路を共有

  • 台風接近時の作業中止ルールを明確化

  • 災害時の初動マニュアルを作成

 

まとめ

建設業において自然災害は避けられないリスクですが、適切な保険加入と日頃のリスク対策で被害を最小限に抑えることが可能です。

  • 工事保険:施工中の建物や資材を守る

  • 賠償責任保険:第三者への損害に備える

  • 動産総合保険:重機・機材の損害をカバー

これらを組み合わせて備えることで、突発的な災害にも安心して対応できます。

特に日本は地震や台風が多発する国です。保険の見直しを後回しにせず、今の契約内容が本当に十分かどうかを定期的にチェックすることが大切です。

👉 当社では、建設業者様ごとの規模・工種・地域リスクに合わせて、最適な保険プランをご提案しています。「今の補償内容で十分なのか不安」「自然災害に強い保険を探したい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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