建設業の請負業者賠償責任保険|事故例と賠償リスク

2026/05/12

建設現場では、通行人へのケガや近隣への物損など、第三者への賠償事故がいつ起きてもおかしくありません。

発生すると、数百万円から数千万円規模の請求になることもあります。

請負業者賠償責任保険は、工事中のミスや不注意により第三者にケガや物損を与え、法律上の損害賠償責任を負った場合に備える保険です。

この記事では、「どんな事故で使うのか」「対人・対物で何が起きるか」「補償されるもの/されないもの」を事故例中心に整理します。

保険料の目安や見積もりの比べ方は、別記事で解説しています。→ https://www.accel-hoken.biz/1317/


■ 請負業者賠償責任保険とは?

請負業者賠償責任保険は、請負工事や作業の遂行中に起きた事故などにより、第三者の身体や財物に損害を与え、法律上の損害賠償責任を負った場合に備える保険です。

ここで重要なのは次の点です。

  • 従業員のケガは対象外(労災・労災上乗せの領域)
  • 対象は「外に対するリスク」(第三者への損害)

労災上乗せについてはこちら。→ https://www.accel-hoken.biz/1118/

保険料の目安・特約・見積の比較はこちら。→ https://www.accel-hoken.biz/1317/


■対人事故の例

 

● 対人事故(人への損害)

対人事故では、治療費、慰謝料、休業損害などが問題になることがあります。

  • 足場から資材や工具が落下し、通行人が負傷した
  • 仮囲いの外で第三者が接触しケガをした
  • 工事車両の出入り時に通行人を負傷させた

イメージ例:資材落下

足場から工具が落下し、通行人の肩に直撃したケースでは、通院や慰謝料などを含め、数百万円規模の負担になることがあります。

実際の金額は負傷の程度や示談・訴訟の経過によって異なります。


● 対物事故(物への損害)

対物事故では、修理費に加え、代車費用や営業補償などが問題になることがあります。

  • 重機操作ミスで隣家の外壁を破損した
  • 振動で近隣住宅にひび割れが生じた
  • 資材落下で駐車中の車両を破損した

⇨ 修理費+損害賠償が発生


■ 実際に多い現場トラブル(リアル)

解体作業中の振動で隣家の基礎にひびが発生し、補修費と慰謝料を求められたケースでは、合計で数百万円規模の請求になることがあります。

最初は小さなクレームでも、調査や示談の過程で金額が膨らむことがあります。

例えばこんなケース👇

ケース①:解体工事で近隣トラブル

解体作業中の振動で、隣家の基礎部分にひびが発生。
最初は小さなクレームだったが、最終的に補修費+慰謝料で約300万円の請求。


ケース②:資材落下による事故

足場から工具が落下し、通行人の肩に直撃。
幸い命に別状はなかったが、通院・慰謝料含めて約500万円の支払い。


ケース③:車両接触事故

工事車両の出入り時に近隣の車へ接触し、修理費と代車費用で高額負担になるケースもあります。

いずれも「わざとではない」「よくあるミス」であっても、法律上の賠償責任を負う可能性がある点は変わりません。

修理費+代車費用で100万円以上の負担。


これ全部、
👉 「わざとじゃない」
👉 「よくあるミス」

それでも会社が責任を負うのが現実です。

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■ 補償範囲と限度額の考え方

この保険では主に以下が補償されます。

  • 損害賠償金(治療費・修理費・慰謝料)
  • 弁護士費用・訴訟費用
  • 示談交渉費用
  • 応急処置費用

■ 限度額の目安

  • 対人:1億円〜3億円以上
  • 対物:1,000万円〜1億円

■ 実務的な考え方(ここ大事)

正直に言うと、
👉 対人1億円では足りないケースも普通にある

特に👇

  • 都市部
  • 人通りが多い現場
  • 商業施設周辺

このあたりは
👉 2億〜3億円が現実ライン

補償されるものとされないもの

区分例備える保険のイメージ
第三者のケガ・物損(作業中)通行人の負傷、隣家・車両の損壊請負業者賠償責任保険
自分・従業員のケガ転落、接触、熱中症政府労災/労災上乗せなど
工事中の建物・資材そのものの損害火災、台風、盗難建設工事保険など
引き渡し後の施工結果による事故漏水など生産物賠償(PL)など

「工事に関係する事故」がすべて同じ保険で補償されるわけではありません。事故が起きた時期、壊した物との関係、作業中か引き渡し後かで必要な補償が変わります。

限度額の考え方(詳細は保険料記事へ)

対人・対物の支払限度額は、元請の要求、現場周辺の交通量や建物、想定される最大損害、会社の自己資金を踏まえて検討します。

都市部や人通りの多い現場では、対人でより高い限度額を求められることがあります。

限度額や自己負担額、特約をどうそろえて見積もるかは、保険料記事で整理しています。→ https://www.accel-hoken.biz/1317/

 

 


■ 元請から求められる理由

最近かなり増えてます。

理由はシンプル👇

  1. 元請も責任を問われるから
  2. 保険未加入=リスクが高い業者と見られる
  3. 現場ルールとして義務化されている

実際に
👉 「入ってないと現場に入れない」
ケースも普通にあります。


■ 未加入だとどうなる?

ここ、かなり重要です。

  • 賠償金を全額自己負担
  • 示談対応も自社で対応
  • 元請との取引停止
  • 信用低下

そして最悪の場合👇
👉 1回の事故で会社の資金が飛ぶ


■ まとめ|“事故が起きてから”では遅い

請負業者賠償責任保険は、
「使うか分からない保険」ではなく
👉 起きたら終わるリスクに備える保険です。

特に建設業では
・事故ゼロはありえない
・第三者トラブルは避けられない

だからこそ
入っているかどうかで会社の安定が変わります。

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